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2022.04.26

伝統工芸品をリデザインした桐材のケースで、いつでも美味しく
select by Ryo Muramatsu

コーヒー豆ポット(大)・(小・焼き桐)、パンケース/桐屋

「#これからの時代に役立つクルマ旅ギア」を紹介する企画。長野の伊那谷と御代田に拠点を持ち、新しい暮らしを作るnoru journal編集長・村松亮によるセレクトをお届け。東京ではプランナー、プロデューサー、そしてnoru journal編集長として活動する、多拠点生活の実践者が選ぶプロダクトとは?

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select by スタイリスト 平健一
select by noru journnal編集長 村松亮
select by バンライファー小濱潤平
select by neru designworksデザイナー neru
select by インスタグラマー YURIE
select by キャンパー issei


故きを温ね、新しきを知る。古き良き知恵が生きる道具はいつの時代も、長く愛したくなる機能を備えている。編集長が愛用するコーヒー豆ポットとパンケースは、古来からの日本の知恵と技術を現代の道具としてアップデートした逸品。会津三島の桐産業をデザインする〈桐屋〉によるプロダクト。

福島県の西部に位置する雪国、三島町の特産品である桐製品。日本で桐材を製品化した歴史は古く、1600年代後半には桐タンスを製造していた記録が残っているのだそう。桐材は軽量で加工がしやすく、発火しにくいなど、特殊な性質を持つため、桐タンスや桐下駄などに加工され、生活や文化のなかに浸透していた。日本桐と呼ばれる在来種の中でも福島県三島町を中心に栽培される「三島桐」は、日本一良質な最上級品とされている。良質な国産桐材は、木目の美しさや強度、軽さだけでなく、経年による黒ずみが少なく、長期にわたり愛用することができる。しかし、人の手を経て生まれる桐製品は高価なことから、利便性や安価な物を求める流れのなかで、工芸品としての存在意義は埋もれつつある。また、桐箪笥や桐下駄などの製品は、生活洋式の変遷や、職人の高齢化により、なかなか身近なものであるとは言い難いものとなってきた。そこで、三島市が育んできた桐産業を現代の道具としてアップデートする取り組みを行うのが〈桐屋〉である。人の手が作り出す桐産業という芸術を、未来に継承していくため、現代の生活や価値観に沿うデザインを加え、新たな道具として提案している。

そのひとつが、今回のプロダクト。桐製品の内部は透湿保温効果に優れ、四季問わず適当な湿度・温度を保つ、という特性があるため、湿度に弱い食品や精密機器等の保管に優れている。

「かつては嫁入り道具の代表格だった桐タンスも、時代とともに需要が落ちてきています。そこで余った木材や金具、桐タンスの機能を現代の暮らしで再利用できないか、そんな視点から生まれたパンケースと、コーヒー豆ポットなんです。この物語に惹かれて使い始めたのですが、まず驚いたのは、まいの良さ以上に、機能性の高さでした。いつも冷凍庫で保存していたコーヒーの粉はしけることなく保存され、食パンは全くカピカピにならない。パンとコーヒーは、キャンプ好きやバンライファーの定番だとするなら、良い状態で持ち運べるこのアイテムはおすすめかなと思ってセレクトしました。日本の伝統工芸品を新しく循環させている、という点も気に入っています。」(村松亮)

コーヒー豆ポット(大)
価格:¥7,500

■商品詳細
URL:aizu-kiriya.stores.jp/items

[サイズ]直径9×高さ16 (cm)
[容量]200g
[材質]桐
 

コーヒー豆ポット(小・焼き桐)
価格:¥8,500

■商品詳細
URL:aizu-kiriya.stores.jp/items

[サイズ]直径8.5×高さ12.2 (cm)
[容量]150g
[材質]桐
 

パンケース
価格:¥14,000

■商品詳細
URL:aizu-kiriya.stores.jp/items

[サイズ]150×160×230 (外寸mm)
[材質]桐
[塗料]蜜蝋

SHOP INFO
取り扱い:桐屋
URL:aizu-kiriya.stores.jp

Photo by Mishio Wada