
生活の中に“移動”があるプロフェッショナルたちに訊く「#これからの時代に役立つクルマ旅ギア紹介」企画。今回は、焚き火マイスターとして知られる猪野正哉さん(@inomushi75)を選者に迎え、日頃から車載している愛用のアイテムを見せていただいた。モデルとして雑誌業界に入り、ライターとして活躍、焚き火の専門家となった異色の経歴を持つだけに、その審美眼は独特だ。
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select by スタイリスト 平健一
select by noru journnal編集長 村松亮
select by バンライファー小濱潤平
select by neru designworksデザイナー neru
select by インスタグラマー YURIE
select by キャンパー issei
select by 建築家 岡田宰
select by クリエイティブ・ディレクター 田中嵐洋
select by イラストレーター オカタオカ
select by Judd.代表 清水隆司
select by 焚き火マイスター 猪野正哉
『焚き火の本』、『焚き火と道具』の著者であり、千葉にプライベート焚き火サイトも持っている猪野さん。普段からクルマ移動が多く、愛車のパジェロイオと年間約3万キロは走っているそう。その大きくもなく小さくもないサイズ感がお気に入りで、キャンプや焚き火の用品も、コンパクトでタフであることを一つの選定基準にしているという。
やわらかな穂先が細かな塵を掃き出す
シュロのほうきやタワシの専門店〈内藤商店〉は、1818年創業という京都の老舗。シュロの産地である和歌山県で職人が手づくりした、大小さまざまな製品を取り扱っている。和箒としてよく知られているホウキモロコシ素材はイネ科の一年草であるのに対し、木の皮であるシュロは長持ちし、穂先が細いのが特徴。素材自体がやわらかいものの、毛束の密度を高く作ることで、座敷ほうきのみならず、テーブルの上や狭いスペースを掃くのに適した小さなサイズを作り出している。また、シュロの毛は耐水性、弾力性に優れ、静電気も発生しないから、細かなゴミを掻き出すのにも最適。サイズを揃えれば、さまざまな場面で気持ちよく掃除することができるだろう。
「民藝やクラフトモノは好きな方で、特に日本で生まれた昔の道具って理にかなっていると思うんですよね。使いやすくて、長持ちするし、美しい。アウトドアでいえばナタなんかがそうですけど、欧米のハンドアックスはパワーで薪を割りますが、ナタってヘッドが重いので遠心力を利用して使うもの。日本人の体型や生活様式に合ってるんですよね。そんな考えの延長で、僕は伝統的なシュロのほうきをクルマで使っています。キャンプ用品や焚き火の道具は使っていると灰や埃がついてしまうので、クルマに乗せる前にこのほうきでササっと掃除。穂先にコシがあって、気持ちよく汚れをはらってくれます(猪野正哉)」
■商品詳細
桔梗利 内藤商店
住所:〒604-8004 京都府京都市中京区三条大橋西詰
営業時間:9時30分~19時30分
電話番号:075-221-3018
Photo by Shinji Yagi / text by Junpei Suzuki