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#02 クルマはデザイン重視! な父たち。乗りたいファミリーカーってどんなの?
2021.02.02

#02 クルマはデザイン重視! な父たち。乗りたいファミリーカーってどんなの?

“乗る”にまつわるさまざまなテーマについて等身大の意見をディスカッションする座談会、第2弾のトークテーマは「ファミリーカー」について。登場するのは前回に引き続き、noru journal編集長 村松亮と、その兄でフォトグラファーの村松賢一、noru projectチームメンバーの広告プロデューサー杉本哲也。子を持つ父でもある3人にとって、マイカーの選択肢にファミリーカーが浮上することは自然なこと。しかし、皆さん「ファミリーカーねぇ……」と、なんだか乗り気じゃない。クルマにこだわりのあるお父さん方、ファミリカーってどうなの? そこのところを話します。


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今回の登場人物について

村松亮
クルマ・オタクではない短所を「伸びしろ」と捉えて暖かく見守ってほしいと願うnoru journal編集長。1983年東京都生まれ。小中高は茨城県で育つ。10代はサッカーに没頭し、20代はクラブカルチャーに。前職では映像メディアDEFRAGの運用、スポーツライフスタイルメディア『onyourmark』とその雑誌版『mark』の立ち上げに参画。2016年よりSHIKAKU incに所属し、2020年にnoru projectを発足。“移動とライフスタイル”が自身のテーマとなるきっかけになった長野と東京の二拠点ライフは、震災を経て2013年にスタート。2020年春からは、東京には拠点を持たずオフィスのみとし、平日は長野県の御代田町(軽井沢と佐久の間)にある丘の家で、休日は中央アルプスと南アルプスに挟まれた伊那谷にある山の家で過ごす。山は登るよりも眺める派、趣味はヨガとランニング、BBQ、キャンプ。子どもはふたり、飼い犬はイタリアングレーハウンドと、ウィペットの2匹。

クルマ遍歴:プジョー308SW →SUZUKI ジムニー →TOYOTA ランドクルーザー80

村松賢一
1980年東京生まれ。2003年日本大学芸術学部 写真学科卒。2003年株式会社アマナ入社。2010年よりフリーランスフォトグラファーとして活動開始。2013年に、株式会社55を設立。noru studioオーナーであり、noru projectの総監督。無類のクルマ好き、とくに70~80年代のヴィンテージカーに目がない。noru studioの空間作りでは、「クルマを美しく撮れる」ことにもこだわった。

クルマ遍歴:SUZUKIの軽トラ→CADILLAC フリートウッド ブロアム→ VOLKSWAGEN カラベル→VOLKSWAGEN ゴルフ/FORD ブロンコ/Mercedes-benzゲレンデ

杉本哲也
株式会社アマナにて14年間勤務。主に広告・コミュニケーションにおけるビジュアル制作のプロデュース業を中心に従事。プロデューサー、マネージャー、ゼネラルマネジャー、取締役と、様々な役割・役職を経験し、会社全体の価値を生むシナジー効果を実現。2017年に、新しい領域へのチャレンジを実践すべく独立し、株式会社kusabiを設立。現在、様々なクリエーターたちとの信頼関係とネットワークを強みに、各マーケットに対し事業を展開中。

1979年 東京生まれ。下町生まれ植木屋育ち。二児の父。小学校3年生からサッカーにハマり今に至る。趣味はサッカー、サーフィン、ゴルフ。noru projectでは、プロデューサーとして企業とのタイアップやクリエーターとのリレーションをはじめ、マーケットとnoruを繋ぐ役割を担う、お父さん的存在。

クルマ遍歴:TOYOTA ビスタ→NISSAN テラノ→VOLVO XC90→BMW 218d→Mercedes GL63(現在)。会社の営業車は、TOYOTA ランドクルーザー80。

久恒杏菜
大きい声では言えないがクルマのことはあまりわかっていない、noru journal編集部員。1988年生まれ。昭和と平成の間世代。湘南 鵠沼在住。前職は、スポーツライフスタイルメディア『onyourmark』『mark』での編集者・プロデューサー。結婚して一時主婦になろうとするも、仕事に復帰。現在は主にテレワークスタイルで、noru projectのマネージメントや「noru journal」の編集・ライターを担当。インドアとアウトドアどちらも好きなハイブリット派。アウトドア、スポーツ、料理などライフスタイル分野の事柄に積極的。好きなことは、たまにのランニング、上達しないサーフィン、キャンプ、温泉、ライブ鑑賞、珈琲豆の焙煎、料理など。

今回は進行役として登場。

クルマ遍歴:19歳で運転免許を取得後、即ペーパードライバーとなり、現在はピカピカのゴールド免許を保持。10年近くほとんど運転していなかったが、最近、自家用車として購入した中古車HONDA CR-Vで運転のリハビリを試みているところ。


ファミリカーのこと、どう思ってる?

久恒:座談会2回目のテーマは「ファミリーカー」です。みなさんのファミリーカーに対する考えをざっくばらんに喋っていってもらえればと思っています。

村松(亮):そもそも、この「ファミリーカー」の定義が難しいけれど、ここではミニバンやSUVといった、家族で使えるようなクルマとしましょう。

村松(賢一)ファミリーカーかぁ……。

杉本:やっぱり、ファミリーカーを選ぶタイミングっていうのは子どもの存在が大きいと思う。

村松(亮):2人目できると変わるよね。3列シートが欲しくなる。3人目ができたら、否が応でも3列シートを選択せざるを得なくなるし。

村松(賢一):安全面も気になるから、クラシックカーなんかも選択肢から外れてくるよね。俺も子どもが産まれてから、人生初のエアバッグが付いたクルマを買ったもんなあ。

杉本:それで奥さんのクルマがゲレンデ(Mercedes-Benz)なんだ? まあ頑丈さも文句ないもんね(笑)。


村松(賢一)の人生初のエアバッグが付いたクルマ「Mercedes-Benz ゲレンデ」。2人分のチャイルドシートを載せて。

村松(賢一):そもそもさ、うちのメンバーたちはクルマ好きだから、趣味と実用で2台持ちしてる人間もいるけど、なかなか贅沢な話だよね。

村松(亮)地方だったら複数持ちもしやすい、というか当たり前だったりするけど、都市部だとなかなかね。

自然豊かな長野で暮らす村松(亮)の長女と長男。背景に写るのは自宅で、周りは庭……なのだそう。

選択の幅は、地方>都市部?

杉本:話をファミリーカーに戻すと、結局いまってどこのメーカーもミニバンが主力になってきてるじゃない? 個人的には「本気でコレに乗りたい!」と思う憧れのデザインのものが正直あまりないのが事実だけど……居住性や安全性、燃費など総合的に考えると賢い選択のひとつだよね。ミニバンユーザーの人たちはそういうバランスを重視して選択してる人も多いのかな?


Art Konovalov / Shutterstock.com
この写真は「ミニバン」の一例。ちなみに、話題のミニバンの中で、どんな車種が売れているのか。2020年上半期(1月~6月)で、一般社団法人日本自動車販売協会連合会による発表の数値を参照したトップ10がこちら。1位 トヨタ シエンタ/2位 ホンダ フリード/3位 トヨタ アルファード/4位 日産 セレナ/5位 トヨタ ヴォクシー/6位 トヨタ ノア/7位 ホンダ ステップワゴン/8位 トヨタ エスクァイア/9位 トヨタ ヴェルファイア/10位 三菱 デリカD:5

村松(賢一)んー。たしかにねえ。でもたぶんそもそも選択の余地があまりないんだと思う。子どもがいると絶対的にスライドドアが良いんだよ。子どもがドアを勢いよく開けて、隣のクルマを傷つける心配もない。

杉本:都内の駐車場とか狭いからね。スライドドアがありきで、そこからクルマを選んでいる人が多いと。

村松(賢一):俺はそう思うんだけどなあ。

村松(亮):やっぱり安全性や居住性に比重があるんだと思う。見た目のデザインやスタイルよりも。

杉本:それこそスライドドア開けたらステップが出るクルマも多いしね。乗り降りもしやすい。

村松(賢一):年配の家族を乗せたりするのにはステップがあると安全だよね。大人数を乗せることとか送迎を前提にすると、アルファードとかは乗り心地いいしね。

安全性や燃費に税金。ミニバンの良さはわかっている! けれど…。

村松(亮):カッコつきで「けど……」でしょ?

村松(賢一):うーん。まあねえ。何台か持ってるうちの1台だったら、スライドが良いけど。

杉本:また贅沢な話に(笑)。

村松(亮):そもそも、クルマの居住性は年々高まっていて、それに伴って本質的に移動時間そのものはどんどん快適になっている。これはとてもいいことだし、より加速するはずで。ただその一方で、このデザインだから移動時間そのものがワクワクする、このスタイルだから運転していて高揚するっていう移動を豊かにするものは他にもある。

杉本:ちょっと洋服と似てるかもなぁ。

村松(賢一):わかる! ファッションの一部みたいな感じだよね。

村松(亮):つまり、なかなかその安全性と居住性と、デザイン性を兼ね添えるワクワクするファミリーカーはないってことなんだろうね。あとは燃費も大きいだろうなあ。頻繁にクルマに乗る人ほど、当たり前だけど、燃費は気になるからね。

村松(賢一)でもさ理屈で考えていくと、ファミリーカーってとても素晴らしいんだけど、やっぱ行けないんだよなあ……。

杉本:ココロが?(笑)

久恒:ゆくゆくは、ファミリーカーに行くつもりはあったりするんですか?

村松(賢一):子どもが2人になったら、少なくともいまのショートのゲレンデでは無理だなあ。

杉本:あ、僕はちょっと欲しいミニバンあった。フォルクスワーゲンのT6 カリフォルニア。ただ、片側スライドドアで仕様が右しか開かないから、日本だと道路側に子供を降ろすことになるから、ちょっと危ないなあと思って断念。

杉本のマイカー「メルセデスベンツ GL63」にはキッズシートがふたつ。まさに、これが二児の父の後部座席。

村松(亮):都市生活者ならではの視点だね。僕が住んでいるのが長野の田舎だからか、そんなことまで意識してクルマを選んでないなあ。

村松(亮)が暮らす長野では、雪とクルマもまた深い関係。

杉本:地方だったら、ぜったい施設に大きな駐車場が付いてるから、路駐みたいな概念がそもそもないもんね。

デザイン性は譲れない。でも、ハイエースなら!

久恒:そろそろ、欲しいファミリーカー候補、お願いします(笑)

杉本:やっぱり海外のバンタイプになっちゃうのかなあ。

村松(賢一):まあ、結論は出ないのかもねえ。

村松(亮):うちらがマイノリティっていうのもあるんだけど。

杉本:見た目もスゴイ重視するからね(笑)。機能だけでは満足できない。

村松(賢一):デザイン的にすごく惹かれるファミリカータイプのバンはないなあというのが正直なところだけど、コロナ渦で運転することが増えて腰痛が悪化してて……乗り心地の良いクルマも気になってきた。メンバー的にファミリーカーにするとしたら、結局は見た目をちょっといじったハイエース?

杉本:いいよね。乗りやすいもんね、前も後ろも見やすくて。

村松(亮):たしかに。あとはデリカかなぁ。4WDの走行性能や雪道にも強いし。でもD:5は一個前の世代でギリギリセーフで、本音はスターワゴンとか古き良きモデルに目がいってしまうね。

村松(賢一):もうさ、今度、居住性が高い、特に乗り心地が良いクルマに乗ってる人に、その魅力を掘り下げて聞く、という座談会とかやって勉強しようよ。

村松(亮):僕らが持っていない視点を与えてくれそうだもんね。

杉本:子ども目線で見ると、後部座席の乗り心地も良くて、モニターも付いてるようなクルマは、もしかしたらすごく満足度が高いのかもしれないよね。

村松(賢一):俺が乗ってるブロンコなんて音楽も聴けないし、子どもからしたらなんの楽しみもない(笑)。

久恒:次回は昨年オープンしたnoruスタジオについて、今後の展望などを話してもらいたいと思います。

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Illustration by YUNOSUKE Text by Takashi Sakurai