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2025.01.24

過去、現在、未来、記憶が刻まれ、重なる唯一無二の1台

地元産材を使用した在来工法の木の家づくりを行う小さな建築工務店を営む、山下学さん。静岡県中伊豆の築120年の古民家にて家族4人と愛猫で暮らしている。
設計事務所に就職したのち、企画、デザイン、作るまでを一貫して請け負うことのできる家業の工務店に魅力を感じ、受け継ぐことを決意したという。お客さんとの距離が近いからこそ、一緒に暮らしを想像しながら作る過程を楽しむことができ、最後に喜ぶ姿を目の前で見ることができるのが田舎の工務店の醍醐味なのだそう。
拠点を置く中伊豆は修禅寺や萬城の滝などをはじめとする豊かな自然に恵まれた土地。田舎町であるからこそ、必要なもの、欲しいものは自分たちで作らないといけない不便さが、ここで暮らす面白さでもあるという山下さん。
交通の便が豊富でないクルマ社会での暮らしにおいて、クルマは“友達みたいな恋人みたいな先輩みたいな良きパートナー”でもあり、家族の団欒の居場所でもある。“目的地に到達する為のただの移動手段ではなく、今まで過ごした時間や記憶が刻まれ、過去から現在へ、現在から未来へと記憶・想い出を伝えてくれるトランスポーターのような存在”だと話す。そんな彼の愛車が「NISSAN キャラバン」。元々はマイクロバスとして使用されていたものを知人から手に入れ、改造した1台。自身で営む工務店で建築するものもアップサイクルの考えを大切にしているからこそ、愛車の改造も“廃材のみ”で完成させた。“新品も良いですが古い物には、時間が作り上げた唯一無二の価値があります”。その理念が、既存の姿を尊重しながら思考錯誤する、その過程を楽しみながら形造られた愛車に宿されている。

#195山下学

age42

出身地

静岡県伊豆市

現所在地

静岡県伊豆市

職業/肩書き

工務店/大工建築士

SNS/HP

IG:@marb_kineya

車種

NISSAN キャラバン 1979年式

カスタマイズ有無

手元に来る前はカスタムやローダウンされていたので純正に戻
しました。

月間走行距離

約150km

クルマ遍歴

NISSAN ブルーバード 510 1972年式 (2005年~2007年)→
DAIHATSU ハイゼット55ワイド 1977年式 (2010年~2014年)→
MITSUBISHI ジープ j36 1978年式 (2017年~2022年)→
NISSAN ホーミーE21 1979年式 (2014年~2022年)→

クルマに求める要素(%)

普段、どのような用途でクルマを 使っていますか?

普段は裏切らずにしっかり走る仕事車に乗っていますが、
休日や妻のイベント、子ども達の送迎で乗っています。

このクルマの好きなところ

暑いし寒いし臭いし全然快適じゃなくて不便なところ。
動かしている。という操縦感。

ひとつ改善できるとしたら

“そのまま”が好きなので基本的にはありませんが、
雨の日に車内が一瞬で曇って周りが全く見えなくなる現象を何
とかしたい。

憧れのクルマは

Volkswagenのバナゴン(カラベル)キャンパー。

あなたにとってクルマとは

友達みたいな恋人みたいな先輩みたいな良きパートナー。

photo by Misaki Takahashi / text by Kota Hara