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2021.06.07

旅を撮り、綴り、編む人が憧れを詰めて、行きたいところに行く道具

旅雑誌『TRANSIT』編集部を経て2014年に独立したのち、現在はより多角的に本に関わっている小林昂祐さん。編集者、写真家でありながら、インディーズ出版を主宰し、さらには写真集の古書・新刊を取り扱う書店『book obscura』を営んでいる。自然があるところで暮らす人を取材することが好きだという小林さんの愛車は、未舗装路や登山道でも頼もしい「TOYOTA ランドクルーザー60」。行動が拡張されるという魅力が共通する旅とクルマについて、“クルマの移動が道具の力を借りるものだとすると、旅はその逆で自分の力と知識で何ができるかを実践するような場所”なのだと話してくれた。いつだって好奇心は、移動の原動力に。

#52小林 昂祐

age36

出身地

東京

現所在地

三鷹

職業/肩書き

編集者/写真家/インディーズ出版主宰/書店オーナー

SNS/HP

INSTAGRAM:@kosuke_kobayashi

車種

TOYOTA ランドクルーザー60 (M-FJ62V) 1989年式

カスタマイズ有無

基本的に購入したときのままです。

月間走行距離

約100~1200km

クルマ遍歴

SUZUKI ジムニー JA11(2008年〜2016年)→
TOYOTA ランドクルーザー 60(2016年〜現在)→

クルマに求める要素(%)

普段、どのような用途でクルマを使っていますか?

・取材、撮影時の機材車として
都内は少ないのですが郊外、地方ロケや取材で機材が多いときに重宝してます。

・登山、遠方ロケの移動手段として
未舗装の道や登山道を走ることもあるので車高が高いSUVは助かります。車内が広いので撮影地から宿や街が遠いときは車中泊やキャンプもすぐにできるので基地的な使い方もできます。遠方ロケのときはキャンプ道具とか生活用品一式を積んでいくので生活がクルマで完結します。

このクルマの好きなところ

・後部座席(ベンチシート)を倒すと2人が寝られるくらいのスペースができる。
・歴代ランドクルーザーのなかでもクラシックな布張りの内装。
・キャブ車なのでエンジンの調子を自分で調整するところ。
・林道で脱輪しても自力脱出できる走破性(笑)

ひとつ改善できるとしたら

・大きめのエンジン音(とくに冬場、早朝に暖気するときにマンション中に響くのでいつも後ろめたいです)
燃費(街乗り4.5L)とキャブの面倒くささ、維持費の高さは慣れました。自分が苦労する分にはいいけど他人に迷惑かかりそうなのはできれば改善したいです。

憧れのクルマは

・TOYOTA ランドクルーザー70(プラド78)
基本ディーゼル車のため都内で乗れるものがほとんどなく、なくなく諦めた車種。サイズ的にもデザイン的にも実はこれが理想…

・JEEP チェロキー(XJ)
おそらく、カクカクのSUVをはじめて認識したのがこのクルマ。国内にいいコンディションのものがほとんどないので断念。

・LAND ROVER レンジローバー バンデンプラ
いわずもがな!って感じですかね。

あなたにとってクルマとは

行動を拡張してくれる道具。歩くのも好きですが、やっぱり自分で操縦できて行動範囲を広げてくれる乗り物は欠かせないです。原付、中型バイク、クルマといつも何かしらの移動手段は持っていて、いつかはセスナを……と思っているのですが意味合いとしてはどれも同じです。(荷物を乗せて、人を乗せて、どこでも走れる)クルマがあるから、行きたいところに行ける。そういう意味ではわりと道具としてのクルマの本質をちゃんと使えているのかな……。アメリカとかニュージーランドのバックカントリーをキャンプ道具詰め込んで旅したい、そんな憧れが詰まった道具です。

photo by Shinji Yagi