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そもそも、なぜ私 石川が高速に乗れなくなったのか、ということを簡単に。教習所での高速講習以降1度も高速に乗ることなく過ごしてきたため、高速に強い苦手意識が芽生えてしまったのがはじまり。でもドライブは好きだから、レンタカーを借りて出かけていた。下道で、何時間もかけて向かうか、高速のみ同乗者に運転してもらうか、という方法で。そんな週末ドライブを重ねていくうちに、さらにあしを伸ばして制限なきロングドライブがしてみたくなった。そんな思いを編集部で話していたらすすめられたのが、ペーパードライバー講習だったのだ。では、実際講習ではどのようにして苦手を克服したのか、当日の様子をレポートしよう。
今回、協力いただいたのは〈株式会社ペーパードライバースクール〉。ここでは、さまざまな教習コースがあり、ペーパードライバー歴や運転歴のレベル、どのような目標を持つかによって、自分に合った教習を選択することができる。私は講習の目的を「高速にひとりでも乗れるようになる」と定め、首都圏高速集中練習コースを選択した。
首都圏高速集中練習コースは合計4時間の講習で料金は¥41,800(税込)。私は1日で受講したが、2時間ずつ2日間、というようなことも対応していただける。
受講までの流れは、はじめに電話または〈株式会社ペーパードライバースクール〉のホームページから問い合わせをして、受けたい講習内容・日時・待ち合わせ場所を決める。当日は、自宅か指定の場所まで補助ブレーキ付きの教習車で指導員が来てくれるので、面倒な準備も特になし。
そして当日。オフィスのあるかむろ坂通りまできていただき、そこからのスタートとなった。
まずは下道で、基本の復習。
担当の教官は関主税さん。気さくな話し方でとてもフランクな印象。ご挨拶が済んだらまずは、ミラーの角度・座席の位置・ハンドルの高さなど運転席の調整をして、いざ発進。山手通りを通って五反田、桜田通、麻布十番を走行していく。
本題である首都高の前に、まずは下道で、主なポイントである車幅の把握、ハンドルワーク・車線変更のポイント・ブレーキ操作のコツなどを確認。基本的なことだけど改めて確認することによって無意識にしている自分の癖などが客観的に把握することができた。
そして、都内を走るには抑えておきたいのがクランクと駐車。クランクを練習するのにピッタリな渋谷の路地裏で数回コツとポイントを教えてもらいつつ、なんとかクリア。今までは感覚でやっていた駐車もハンドルを切る目安を心得ているだけで都内の狭い駐車場も怖くなくなった。
約2時間の下道編はこれで終了。教官という運転のプロに普段の自分の運転の癖や注意点を指摘してもらい、評価してもらうことで普段の苦手意識が解消できた。少しの意識で、運転のコツが掴めるようになり、自分の運転に“安心感”を感じられるようになってきた。この調子でいよいよ首都高に!
高速克服への第一歩
免許取得以来の初の高速運転……。私が高速で最も怖いのは合流だ。首都高は特に合流レーンが短い。タイミングよく入れるか不安はあったが、この日の首都高は比較的空いていて難易度はそこまで高くなさそうだ。入口は首都高速3号渋谷線高樹町。助手席にいる関さんに時折ハンドル操作をアシストしていただいたり、速度やタイミングを指導いただきなんとか無事合流に成功!
しばらく走り、休憩場所として箱崎SAに向かう。箱崎JCTは首都高の大動脈ともいえる交通量の多い場所で道も複雑。ちゃんと行き方を把握してないと道を間違えることも。案の定、どこを走ればいいか途中混乱はあったが、そんな時も関さんが優しくサポートしてくれる。そうして無事に箱崎SAに到着。
休憩を挟んだあとは、9号深川線→B湾岸線→C2中央環状→3号大崎JCT~というルートで、一通り首都高を走り帰路へ。
高速を快適に、安全に乗るために
今回の中でも、ためになったのがアクセルワークだ。首都高はカーブが多い。以前はブレーキを踏んでスピードを落としてカーブしていたのだが、これがどうやら渋滞の原因になることがあると教わった。前車のブレーキランプに反応して後続車が同じようにブレーキを踏む。その連鎖が続いて渋滞につながるという。カーブの際はブレーキを踏むのではなく、アクセルから足を離すだけ。カーブ終盤になったら再度アクセルを踏む。アクセルワークを磨けばスムーズな運転ができると知った。
また、バックミラーの確認が忘れがちになっていたことに気づくこともできた。ハンドル操作とアクセルワークに意識がいってしまいバックミラーを見るのを忘れがちになり、気づけば後ろが詰まっている、なんてことが……。高速を走る際はこまめにバックミラーを気にかけて、必要であれば車線を変更することを忘れずに。
こうして2時間高速を走り続け、計4時間の講習を終えた。
最後は運転技術カルテというものを記入してもらえるので自分の運転の癖、注意点を見直すこともできる。私の場合、ハンドルを小刻みで切ってしまう部分、切り終わった後のハンドルの手放し等をなおすこと。指摘部分だけではなく、運転センス的には問題ない。など、いい部分も伝えてくれるので自分の自信にもなるだろう。
クルマという移動手段の可能性が広がった
今回の講習を受けるまでは頑なに下道でドライブしてきたが、いざ高速を走ってみると楽しく、人が飛び出てくる心配もないので下道より安心なのかも、とも思う。恐怖だった高速道路は今となってみれば便利な手段に変わった。何より、色んなところに行けるようになり自分の行動の幅も広がったのがとても嬉しい。
もし、高速運転に苦手意識を持っている方がいれば是非1度講習を受けてみてほしい。きっと自分の運転に自信がついて、楽しくなるはずだから。
石川美帆
ペーパードライバーを脱出した、noru journal編集部員。都内在住、1995年生まれ。前職はグラフィックデザイナー。その後SHIKAKU incに所属しnoru journalの編集部員となる。休日は月に数回友達と目的のないドライブを楽しんでいる。趣味は温泉、知識はないが美術館巡り、最近はジムに通い運動を始めてみた。