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自然と都市が共存し、カルチャーが交差する町。湘南の「クルマとヒト」
2021.03.26

自然と都市が共存し、カルチャーが交差する町。湘南の「クルマとヒト」
by noru journal編集部

編集部員が、記事の裏側や制作意図をレポートするエディターズノート。第2回は、湘南在住のリモート編集部員・久恒が、ネイバーを取材していく「PEOPLE」記事について振り返る。

norujournal 編集後記|「エディターズノート」記事一覧

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#PEOPLE_SHONAN

▲引用記事

クルマはなくても快適、だけどあったらもっと楽しい。湘南というところ。

「湘南」という場所に住んで7年目。最初の2年は辻堂に、今は鵠沼に暮らしている。海も山もあって、街もあって、都心へのアクセスもよい。いろんな意味で風通しがよくて暮らしやすい。贅沢で、素敵な場所だと思う。この地で、たくさんの友人や知人ができた。湘南ローカルもいれば、私のように移住してきた人たちも。海が好きな人がいれば、山が好きな人もいて、スローライフな人も、都会らしい暮らしの人もいる。自然と都市、オールドスクールとニュースクール、それらがブレンドされて共存しているような町だと、思っている。

利便性の高い湘南では、クルマがなくても快適な暮らしを選択することはできる。けれど、クルマがあってこそ楽しめる湘南の暮らしもあると思う。それはどんなことなのか、ぜひPEOPLEの湘南編を見てみてほしい。彼ら彼女らにとってクルマは、「サーフィンのための脚」であり、「家族」であり、「骨董品」であり、「日常と冒険を繋ぐもの」であり、「自分をデザインするもの」であり、「夫婦の時間」だったりもする。

▲引用記事
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▼記事アーカイブ一覧
#PEOPLE_SHONAN

#自分自身をデザインする、クラシックな佇まい/佐藤 裕大
#波乗りと外仕事の両立をかなえる、同い年のミニマルカー/小川拓
#丘の上で暮らすビーガンレシピデベロッパーの“もうひとつの家”/百木静音
#歴史と物語を紡いでいく古着屋店主の“乗れる工芸品”/伊藤 陽大
#魅せるプロサーファーの、人と被らないクルマ/小林直海
#プロサーファーのロングドライブを支える空間/水野 亜彩子
#名前はTIFFANY。家族のようなクルマ/柴田 アルベルト 将吾
#オーストラリアでのバンライフを経て“ジャケ買い”のセダンに/齋藤久元
#運転前後の生活の質を向上させてくれる/礒村真介
#イタリアのプロダクトの心意気を感じる、頼れる相方/大倉曉
#母になり“壊れない”ことが優先になった/渋木さやか
#クルマ移動は、リラックスして会話ができる貴重なふたり時間/石田剛規・南希
#日常と冒険を繋ぐもの/牧羽 貴彦・華奈

私自身、約2年前に働き方を変えてから東京に行く機会はだいぶ減って、そして新型ウイルスが流行してからは家を出ることや人が多い場所に行くことも減った。住む場所や暮らし方の幅を広げたいと、自分が運転できる中古車を買って運転を練習しているところだ。実は、ペーパードライバーを克服するための連載を現在、準備中。

▲引用記事
▲引用記事
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2020年の緊急事態宣言後、唯一の対面取材

PEOPLE企画ではこれまで、東京や長野で取材を実施している。「ヒトとクルマ」という視点は、そのヒトのライフスタイルを映し出すだけでなく、クルマを所有する年齢層、職業、志向性、ファッションや趣味などから、人々が暮らす場所としての“らしさ”を垣間見ることができるのも面白い。今後もっと色んな地域、できれば色んな国のヒトとクルマに登場してもらえたら、きっとさらに楽しい企画になると思う。

▲引用記事

とはいえ、まだ、オフィスがある東京も、自分が暮らしている神奈川県も、それから埼玉と千葉は緊急事態宣言中(3月17日時点)。仕事は昨年から在宅ワークで、今年も、まだあまり対面取材に行けていない。そもそも会社や家族以外の人にほとんど会っていない。私が住んでいるところから東京の編集部への通勤には約1時間半かかるので、リモートワークは合理的かつ性に合っている。プライベートでも、元々、知人や友だちも多いほうじゃない。けれど、やっぱりこの1年、気心知れた誰かと同じ空間と時間を共有する“不要不急”の時間がとても恋しくなった。

▲引用記事

PEOPLE湘南編の取材は、2020年1回目の緊急事態宣言があけて少し経ってからスタートした。撮影は、鎌倉生まれ鎌倉在住のフォトグラファー三浦安間さんにお願いして。取材者も、カメラマンも、編集(兼ライター)もみんな近所で完結する取材になった。まずは友人や知人、手前味噌ながら夫を取材したりもして。緊急事態宣言以降、私が昨年noru journalで実施した対面取材は、記憶の限りこの企画だけ。取材時間は、(1人に対して)撮影を含めて30分にも満たないけれど、とてもとても満たされた時間だった。

▲引用記事

取材も打ち合わせもオンラインでできるし、大体のことがオンラインで、デジタル機器で、できる。だけどやっぱり、外の風に当たりながら人と向き合って話して、ああでもないこうでもないといいながら撮影して。そんなオフラインの時間や空間が自分には必要であると痛感するこの頃である。

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久恒杏菜
大きい声では言えないがクルマのことはあまりわかっていない、noru journal編集部員。1988年生まれ。昭和と平成の間世代。湘南 鵠沼在住。前職は、スポーツライフスタイルメディア『onyourmark』『mark』での編集者・プロデューサー。結婚して一時主婦になろうとするも、仕事に復帰。現在は主にテレワークスタイルで、noru projectのマネージメントや「noru journal」の編集・ライターを担当。インドアとアウトドアどちらも好きなハイブリット派。アウトドア、スポーツ、料理などライフスタイル分野の事柄に積極的。好きなことは、たまにのランニング、上達しないサーフィン、キャンプ、温泉、ライブ鑑賞、珈琲豆の焙煎、料理など。

photo by Yasuma Miura text by Anna Hisatsune illustration by Inigo Gutierrez