People2026.08.18NEW

価値観を具現化した、アートと文化を象徴する存在

増尾隆幸

90年代から、様々なアニメや映画、CMの制作に携わってきたCGディレクターの増尾隆幸さん。イラストレーター、デザイナーのキャリアも持ち、かつては国内有数のCGプロダクションである〈LUDENS〉を創業。ハイエンドな3DCGやVFX制作を手がけ、一時代を築いた。現在は、フリーランスでマイペースに、仕事と趣味のバランスをとりながら、東京と埼玉の二拠点生活を送る。

世界的にも多くのファンを持つ増尾さんの才能とも言える感性。それは、グラフィックやイラスト、空間、映像などの仕事の領域に留まらず、趣味の模型やフィギュアの制作、あるいはオーディオ、ガーデニングにまで波及している。中でも特に、こだわりのある存在がクルマだ。増尾さんにとってのクルマは、自身の価値観を具現する対象でもあるのだ。

一方で、“色気”もクルマに求める重要な要素だと語る。幼少期からシトロエンに憧れ、これまで7台も乗り継いできた。その後、ハイドロから撤退したことで魅力が薄れ、個性的でありながらも実用的なデザインを求めた結果、イタリア生産のクルマに目覚めた。それからはアルファロメオの名車を乗り継ぎながら現在の愛車である「MASERATI グランスポルト」に辿り着く。

“大きくパワフルで、精緻なメカニズムを自分の意のままに操れることが魅力。スポーツカーの割に荷物も沢山詰めるし、遠出するのも楽しい”と嬉しそうに話してくれた。かつてロボットデザインに憧れた頃を呼び覚ますように、純粋なままに操縦できる操作性こそ、増尾さんがクルマという存在に夢中になる大きな要因だ。

クルマは、“アートであり、文化である”。そして、老いを忘れさせてくれる存在でもあるのだそう。今日もまた、あの日の憧れと同じ熱量で、愛車のマセラティを操縦し、自由気ままなドライブを楽しんでいるのだろう。

#239増尾隆幸

age70

出身地

東京都/大阪府

現所在地

東京都

職業/肩書き

イラストレーター・CGスーパーバイザー

SNS/HP

X:@ryukowmasuo

車種

MASERATI グランスポルト

カスタマイズ有無

マフラー(Bertocchi)換装

月間走行距離

約50km

クルマ遍歴

HONDA CITY-R (1982年~1982年)→
HONDA CITY-TURBO (1982年~1985年)→
HONDA アコードエアロデッキ (1985年~1988年)→
Citroën 2CV (1985年~現在)→
Citroën XM (1991年~1996年)→
Citroën BX 16TRS (1995年~1999年)→
Citroën DS21(1995年~2006年)→
Citroën CX25Pallas(1996年~2000年)→
Citroën Xsara Break(2000年~2020年)→
ALFA ROMEO 166 (2006年~2013年)→
MASERATI GrandSport (2011年~現在)→
MASERATI Quattroporte IV (2006年~2013年)→
jaguar X-typeエステート (2016年~2019年)→
Citroën Xantia (2020年~2021年)→
ALFA ROMEO Mito(2021年~現在)

クルマに求める要素(%)

普段、どのような用途でクルマを使っていますか?

メインはMitoですが、自宅と秩父の隠れ家(作業場)との移動や仕事先への移動。あとは買い物や取材旅行など。

このクルマの好きなところ

巨大なV8エンジンをフロントに積み、さらに大人4人が乗れるパッケージングでありながらシャープでスマートなデザイン。全面白革内装というのも大きなポイントのひとつです。当然動力性能も素晴らしく、山の坂道の運転も楽しいのがお気に入りです。

ひとつ改善できるとしたら

クラッチがもう少し長持ちしてくれれば(笑)。

憧れのクルマは

シトロエン SM。中学時代からの憧れで、マセラティへの興味もSMがマセラティエンジンを積んでいたことが大きいでしょう。次点はシトロエンAmi6でしょうか。醜いアヒルの子がなんとも魅力的です。

あなたにとってクルマとは

憧れであり、鑑賞対象であり、実用品であり、無くてはならないもの。

photo by taro ikeda / text by Yuho Nomura

Share on