Story2021.08.27
写真家が移動できなくなったとき #06
松本昇大
『The Loneliness of the Long distance Runner』。写真家・松本昇大の初期作品の中に、アラン・シリトーの名著『長距離走者の孤独』からタイトルを引用した、箱根駅伝の選手たちを写したものがある。特定の選手を追いかけるのではなく、その現場に漂うアトモスフィアをすくい取るべく、準備中の選手や真剣な眼差しを送る観客などとともに、朝の光があたったビルの写真が差し込まれている。立ち上る正月の空気と青春の匂い。以来、松本が写そうと試みているのは、スポーツによって生み出される感情の波かもしれない。その写真群の中に、若き日の大迫傑の姿もあった。
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