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クリエイターが愛したポルシェの魅力。『911』からフル電動スポーツカー『タイカン』まで
2020.12.28 [PROMOTION]

クリエイターが愛したポルシェの魅力。
『911』からフル電動スポーツカー『タイカン』まで

12月19日にクローズしたポップアップストア「Porsche Taycan Pop-up Harajuku」。ポルシェ初のフル電動スポーツカー『タイカン』の車両展示と、試乗をメインとしたこの限定ストアのオープニングを飾ったトークショーのレポートをお届けする。

12月10日(木)、一部のメディア関係者のみを招待して実施されたトークショーの登壇者は、せーの代表取締役の石川涼さん、ファッション・キュレーターの小木 “Poggy” 基史さん。そしてナビゲーターとしてKitchen & Company 代表取締役の中道大輔さん、ポルシェ・ジャパン マーケティング&CRM部執行役員の前田謙一郎さんが脇を固めた。

トークテーマは「ポルシェ×ファッション×アート」。歴史を遡ると、これまで数々の芸術家やファッション・デザイナーがポルシェと華々しいコラボレーションを重ねてきた。なぜ多くの表現者たちがポルシェとのクリエイションを望んだのか、その片鱗に迫る。

左から、中道大輔さん、小木 “Poggy” 基史さん、石川涼さん、ポルシェ・ジャパン 前田謙一郎さん

憧れの存在だった。ファースト・ポルシェの記憶

中道 今日は「ポルシェとファッションとアート」をテーマにお話を聞かせてもらいたいと思います。まずはみなさん簡単に自己紹介をお願いします。

小木 ファッション・キュレーターの小木基史です。通称・POGGYと呼ばれています。今は渋谷パルコにある「2G」という店のファッションのディレクションをやらせていただいております。よろしくお願いします。

石川 石川涼と申します。洋服屋です。「ヴァンキッシュ」というブランドから始まって、最近は「#FR2(エフアールツー)」というブランドをやらせてもらっています。よろしくお願いします。

前田 ポルシェジャパンのマーケティング部の前田謙一郎と申します。今日は来ていただいてありがとうございます。

中道 早速ですが、みなさんそれぞれご自身とポルシェとの出会いや関わりについて聞かせてください。

小木 非常に言いにくいんですが、この中でポルシェ乗っていないのぼくだけかと思うんですが(笑)。ぼくは1976年生まれなんですが子どもの頃スーパーカーのブームみたいなのがあって、なのでポルシェって、子どものときから頭の中に憧れの存在として刻まれていたっていう記憶がありますね。

「ポルシェの『911』って洋服で言えば、ひとつの品番を作り続ける。リーバイスの501にも通じるようなイメージですね」(石川涼)

石川 ぼくは小学校1、2年生ぐらいのときに家族でクルマで移動していたら、母親が横に並んだポルシェを見て、「あぁいつか乗りたいなぁ」って言ったら、親父が「一生乗れないだろうね」って。ポルシェを認識した最初はそれだったと思うんですけれど、その何年か後に、学校をサボって親父に東京モーターショーに連れていってもらったんですよ。そのときに『911(964ターボ)』が飾ってあって、それがすごく印象的でした。

中道 一番最初の出会いを覚えているってなかなかないですよね。石川さんは長いことポルシェオーナーだそうですが、改めて、ポルシェの魅力って何でしょうか?

石川 サイズ感もそうですし、あとは歴史ですね。『911』のように同じモデルをずっと作り続けて、更新して進化し続けていますよね。そこがやっぱり魅力のひとつですね。日本車だとなかなかないので。洋服で言えば、ひとつの品番を作り続けるリーバイスの501にも通じるようなイメージですね。

ファッション、アートと融合するブランドのDNA

前田 『911』ってぼくらはタイムレスマシーンと呼んでいるんですけれども、時代を超越していくようなスポーツカーですね。石川さんがおっしゃったようにそういったコンセプトがあるからこそ、アートやファッションとの融合が可能になっているんだと思います。現代アーティストであるダニエル・アーシャムとのコラボレーションもそうですし、ニューヨークのファッションブランド「エメ・レオン・ドレ」とも同じような発想からやらせてもらっています。

現代アーティストのダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)とコラボレートしたアート作品“クリスタル エローデッド ポルシェ911(CRYSTAL ERODED PORSCHE 911)”。

セレクトショップの「ツージー(2G)」による“アーシャム スタジオ×ポルシェ”コレクションは、ダニエル・アーシャムとのコラボレート作品“クリスタル エローデッド ポルシェ911”をイメージしたイラストや、エンジンからインテリアまで車体の内部を露出させた”ポルシェ 930A”のグラフィックを落とし込んだアパレルなどをラインアップしている。

「ドクターマーチン」は怪我の負担を軽減するために。「ティンバーランド」は木こりのために。ファッションと関係なくブランドに流れるDNAに共感できる。ポルシェもそういう感じに近いのかなと思いますね(小木 “Poggy” 基史)

中道 今ちょっとお話にもでましたけれど、ポルシェとコラボしたダニエル・アーシャムとはPoggyさんも一緒にいろんな活動されていますね。

小木 そうですね。ダニエル・アーシャムはぼくの親友でもあるんですが、彼はすごくポルシェのことを熱く語ります。「エメ・レオン・ドレ」とのコラボレーションにしてもそうですが、先見の明もすごいな、と。「エメ・レオン・ドレ」は今まだそんなに日本では認知ないかもしれませんが、今後新しいトラッドの流れをつくるブランドだと思っていて、そういうところのチョイスもすごくいいですよね。

前田 ポルシェってスポーツカーとして今までルマンとか走りにおいても実績は色々あるんですけれど、それだけじゃなくてこうやってファッションにもつながっているっていうのをいろんな人に見てほしいなと思いますね。まだ正式リリース前ですが、今後はパリの「カー ラート ド ロートモービル」とのコラボレーションも控えています。

中道 ぼくは『993』に乗っているんですが、ポルシェはアイコンがあるブランドだなって感じています。ここまでするのかっていうぐらいのこだわりが詰まっていますよね。

小木 ぼくは2年前に20年以上勤めた「ユナイテッド・アローズ」から独立したんですけれども、セレクトショップのカルチャーが大好きでして。セレクトショップって本物が好きなんですよ。クルマって、カーデザイナーにデザインをお願いしたりするじゃないですか。でもポルシェって自分たちでデザインしていますよね。走ることに全身全霊をささげて追求していると思うんですよ。ファッション好きな人がわりとポルシェに惹かれるのは、そういうところなのかなって。

前田 ポルシェ自体、もともとはフェリー・ポルシェが自分の夢に見るようなスポーツカーに乗りたかったから作ってみた、っていうところから始まっているんですね。走ることを追求した結果、今みたいなデザインになっているんです。小木さんが今おっしゃったように、ポルシェには追求して貫くDNAみたいなものがある思っています。

小木 例えば、「ドクターマーチン」ってもともとは怪我した足の負担を軽減するために開発していたり、「ティンバーランド」も木こりのための靴だったり、そういうファッションと関係なく、ブランドに流れるDNAみたいなものに共感してぼくらはファッションとして取り入れたいっていう感覚があるので、ポルシェもそういう感じに近いのかなと思いますね。

タイカン(Taycan)の由来は、ポルシェのエンブレムの中心に長年いる跳ね馬「生気あふれる若馬」を指している。また、タイカンの生産を行う新工場は、ポルシェブランドの中心地ドイツ・シュトゥットガルト・ツッフェンハウゼンに建設される。現在このツッフェンハウゼン工場は、“911”シリーズを組み立てる歴史ある工場でもあリ、あえて新旧のクルマを同じ地にて生産するブランドアイデンティティもポルシェらしさだろうか。自動車生産の新しい時代の先駆けになるというカーボンニュートラルの新工場となる。

ポルシェの電気自動車『タイカン』のインプレッション

中道 みなさん『タイカン』を試乗していただいたんですけれども、どうでしたか?

小木 本当にすごかったです。ものすごい馬力なのに、低速でもストレスを感じないというか、本当に未来を感じましたね。

石川 地面を滑っているみたいな、路面を感じさせない走りでした。速さも相当速いですよね。

「『911』に変わるこれからの時代のスタンダードが『タイカン』になっていくのだと思いますね」(中道大輔)

中道 ぼくも試乗しましたが、ポルシェが電気自動車をつくるとこうなるんだっていう。スピードとか、ハンドリングにしても、いわゆるな電気自動車に乗っている感覚がなくて、想像と全然違いましたね。ポルシェとしては今後『タイカン』をどういう位置付けで考えていくんですか?

前田 今の世の中の流れもあって、今後スポーツカーをいかに次の世代に、どうサスティナブルにしていくのかって考えると、その答えのひとつがタイカンだと思っています。石川さんみたいにポルシェに長く乗られている人にも是非乗っていただきたいですね。

石川 世の中がサスティナブル、サスティナブルって言い過ぎているんで、そこだけじゃない価値を多くのポルシェオーナーが見出してくれるところに期待したいですね。

中道 そういう意味では時代を超えて乗り継がれてきた『911』に変わる、これからの時代のスタンダードになり得るのが『タイカン』なのだと思いますね。


石川涼
(株)せーの代表取締役。1975年神奈川生まれ。静岡育ち。24歳でアパレルブランドを立ち上げ起業。渋谷109メンズ館を中心に人気のファッションブランド「VANQUISH」の創設者。Instagramを中心に世界から注目を浴びるファッションブランド「#FR2」の仕掛け人。


小木 “Poggy” 基史
ファッション・キュレーター。1976年北海道生まれ。1997年からUNITED ARROWSに在籍し、Liquor,Woman&TearsやUNITED ARROWS & SONSを立ち上げる。2018年に独立し、自身の会社を設立。2015、’16、’19、’20年とHYPEBEASTが選ぶ世界の100人「HB100」に選出される。現在は渋谷PARCO内に昨年オープンした、スタジオ2Gのファッション・ディレクターを務めている。


中道大輔
Kitchen & Company 代表取締役 マネージングダイレクター。1975年東京都生まれ。12歳で単身渡英。ユーロピアンビジネス大学卒業後、2001年に帰国し、Wieden & Kennedy などのクリエーティブエージェンシーで世界的なブランドのプロデュースを担当。リーバイ・ストラウス & カンパニーを経て、13年にKitchen & Companyを設立。東京とロンドンのオフィスでグローバルなブランドビジネスサポート事業を行っている。

“ポルシェタイカン ポップアップ原宿” オフィシャルサイト

問い合わせ先:ポルシェ コンタクト
0120-846-911

Photo by Shinji Yagi