沼津市で〈RAZZMATAZZ vintage clothing〉を営む野村正太さん。
彼の原点は、高校生の頃にバイト代を貯めて初めて購入したヴィンテージデニム。“ヴィンテージ”というものが持つストーリー、無骨さ、その時代背景に惹かれ、いつか地元で自分のお店を持ちたいと考えていたという。野村さんが青春時代を過ごした90年代の沼津は、ストリートカルチャーが賑わいをみせ、遊びと刺激があった街。しかし、年々お店も少なくなり、昔あったか沼津カルチャーが失われつつあると感じるようになった。自身の青春を彩った風景を若い世代に伝えていきたい、という熱意と少しの使命感のようなものがあり、古着屋をオープンさせたのだと話してくれた。20代で初めてアメリカに買い付けで訪れてから、今でも年に数回は足を運び、ヴィンテージ、アンティークを買い付けている。
ヴィンテージの魅力とは、“その時代には行くことはできないが、手に取ることでその時代を感じられること”。特にアメリカのヴィンテージは、独特の無骨感、時代の背景が垣間見える奥深さ、日本人じゃ思いつかないような発想の広さに、面白みを感じるという。
お店を経営しながら、イベント出店やライブの企画運営も行う彼にとって、クルマは時には店舗に、時には倉庫にもなる“仕事の大事な相棒”。お店をはじめるときに出会い早20年の仲の愛車が「NISSAN AD MAX」だ。乗用車の前半部分に箱型の荷室部分をドッキングさせた『フルゴネット』と呼ばれるボディタイプが印象的。観音開きで荷物が積めるため、大きな荷物の積み下ろしもしやすく、なんといっても大量の服をかけたハンガーラックを倒さずに積めるところもお気に入りだ。“クルマも服も古いもの惹かれてしまう”という野村さん。いつかの時代を宿したものにしかないロマンを、着たり、乗ったりする。そんなヴィンテージの魅力を生き方で伝承しているひとりだ。
#194野村正太
age46
出身地
静岡県 沼津市
現所在地
静岡県 沼津市
職業/肩書き
ヴィンテージ古着店 代表
SNS/HP
車種
NISSAN AD MAX
月間走行距離
約500km
クルマ遍歴
VOLVO 240 (1996年~1998年)→
NISSAN サニー (1998年~2000年)→
NISSAN パオ (2000年~2002年)→
VOLVO 960 (2002年~2004年)→
クルマに求める要素(%)
普段、どのような用途でクル マを使っていますか?
商品の運搬
このクルマの好きなところ
観音開き
ハンガーラックが縦のまま
積める
ひとつ改善できるとしたら
乗り続けたいので壊れないでほしい
憧れのクルマは
デロリアン
あなたにとってクルマとは
相棒
photo by Misaki Takahashi / text by Kota Hara