金融機関でウェルスマネジメント営業を務める川原一弘さん。職業柄、矜持を持ったクライアントたち(ほとんどが人生の大先輩)と接する機会も多く、柔軟な心持ちが垣間見える佇まいだ。
2009年からキャンピング仕様のハイエースに乗り始め、サーフィンや釣り、家族でオートキャンプを楽しんでいた川原さん。2016年の熊本地震後には約半月間の車中泊を経験した。趣味だけではなく災害時への備えを充実させることも考慮し、ネットでたまたま見かけたこのクルマが気になり出したという。“住宅みたいに無垢材などでリノベーションできたらおもしろいだろうなと思い、店舗デザインなども手掛けるリノベーション会社〈ASTER〉の中川さん(#147)に相談したら『できますよ!』と即返答がきました(笑)”。そうして、愛車としてむかえた「Mercedes-Benz トランスポーター」。
使える箇所は活かしながら、造作家具やソファを大工や家具屋が家づくりと同じ手法で施工し『動く家』が完成。リノベーションオブ・ザ・イヤー2023にエントリーすると、なんと特別賞を受賞する。
“価値観の転換が評価されたのでしょう。キャンピングカーというより、居住性の高い移動できる家を目指しましたから”。
普段も自宅の離れ・来客スペースとしても活躍しているこのクルマ。床は無垢材のヘリンボーン組み。外観は道具感強めな角張ったスタイル。30年経った『ヤレ感』も気に入っているので直すつもりはないそうだ。エンジン音だけを聞きながら運転していると、目的地までの移動時間が醸成される気がするという。自分らしい生き方に対応してくれる懐の深さがこのクルマにはある。それを引き出しているのは、間違いなく川原さんの感性。
柔軟に、人生を豊かにするもの。それが川原さんにとってのクルマなのだ。
#192川原一弘
age45
出身地
熊本県熊本市
現所在地
熊本県熊本市
職業/肩書き
会社員
SNS/HP
車種
Mercedes-Benz トランスポーター 1993年式
カスタマイズ有無
内装のリノベーション
月間走行距離
約100km
クルマ遍歴
TOYOTA ハイエースグランドキャビンキャンピング (2009年〜2024年)→
LAND ROVER ディフェンダー110 (2019年〜2020年)→
Mercedes-Benz トランスポーター (2022年〜)→
TOYOTA ランドクルーザー250 (2024年〜)→
クルマに求める要素(%)
普段、どのような用途でクルマを使っていますか?
家族でオートキャンプやサーフィン、釣りに行く時。自宅の離れとしても活用しています。
このクルマの好きなところ
直線基調のカクカクとしたデザイン、特にフロントマスク。リノベーションした内装はもちろんですが、ヘリンボーンの無垢床は本格的で気に入っています。外装のヤレ感も味があって好きなところです。
ひとつ改善できるとしたら
乗り心地
憧れのクルマは
1988年〜1995年頃のベンツのステーションワゴン(S124)
あなたにとってクルマとは
人生を豊かにしてくれるもの